Tableau 2019.2 新機能 パラメーター アクションで簡易分析を強化する
Tableau Desktop 2019.2 には様々な新機能が追加されました。*1その中で気になったのがパラメーター アクション。2018.3 で追加されたセット アクションに続く強力な機能です。強力な機能ですが、何にどうやって使えばいいの? ってことで思いつくままやってみました。
この記事で説明するサンプルはこちら。
Tableau のアナリティクス機能はとても便利で、簡単に平均や中央値を教えてくれます。
アナリティクスのスコープ (計算対象) 全体の値だけでなく、選択した箇所の値も再計算して教えてくれる優れもの。これを Tableau では簡易分析なんて呼んでたりします。
ただ問題は、全体の値と選択した箇所が (ざっくりではなく) 具体的にどの程度差があるかを知るには計算を都度しないといけないという点でした。選択と同時に値まで確認できたらいいですよね。それをかなえるのがパラメーター アクションです。
パラメーター アクションとは
これまでリストや数値の入力でパラメーターの値をセットしていたのに対し、パラメーター アクションは Viz を直接選択するなどの動作によりパラメーターをセットできる機能です。
Parameter Actions - Tableau *2
使い方
1.パラメーターの作成
タイトルを入力するくらいでしょうか。
2.パラメーターを反映させるための計算フィールドを作成
とりあえず選択した値を確認するため、シートに表示するためのフィールドを作成しました。*3
3.パラメーター アクションの設定
ダッシュボードにアクション元のシートとアクション先のシートを配置します。[ダッシュボード] メニューのアクション>アクションの追加>パラメーターの変更を選択します。
名前とソースシート、アクションの実行対象を設定します。この辺は他のアクションと同じです。パラメーター アクションに固有なのはその下のターゲット パラメーターと値の箇所。ターゲット パラメーターはその名の通り、どのパラメーターに値を反映させるかを決めます。値は何の値をパラメーターに受け渡すかを設定します。今回は選択した箇所の [売上] の平均を求めたかったので設定は図のようになります。
これで設定は出来上がり!
念のため検算します。この図では左側がソース シート、右側がターゲット パラメーターを数値で表示したものです。
あとは計算フィールドなどの組み合わせで冒頭のようなダッシュボードを作成していきます。
使い道はベータ時代のこのブログが詳しいです。
Parameter actions (now in beta) extend Tableau interactivity: Here’s how and when to use them | Tableau Software
まだまだ使い道の模索が必要ですが、複雑な計算式を書かなくても済むようになる、複数選択が可能といった点がパラメーター アクションのメリットだと思います。
ちなみにダッシュボードを作成していて、選択のクリア (パラメーター値のリセット) が課題だなと思いました。なぜそう思ったかはダッシュボードを操作して確かめてみてください。